県教委の「平成25年度子どもの読書調査」によると,児童生徒の1ヶ月(25年10月)の平均読書冊数は,小学校5年生で13.6冊,中学校2年生で3.9冊,高等学校2年生では1.9冊であった。1ヶ月で1冊も本を読まなかった(不読者)高校生の割合は31.0%で,読まなかった理由としては「部活動が忙しい」が28%でトップになっている。岩手県では,読書量も家庭学習量も中学校以降では急減することが指摘されている。
しかし,これは今に始まったことではない。もう10年も20年も前からの現象である。それに歯止めを懸けるべく,本校では平成12年度より全校で朝読書を実践して,先ずは不読者の排除に立ち上がり,現在でも本校の「立志夢実現教育」の柱として位置づけて実施されている。
それでも,本校の学習メディアセンターの利用率などを見ても,上昇するどころか低下してきていることからすると,その環境作りの第1戦にある先生方が,授業や日常の教育活動の中から本を読むことの面白さを生徒に感じさせていないのではと疑りたくもなる。
さて2月6日(木),3年生の卒業試験終了後の予餞会に先立って,今年度も「第21回 平成25年度 花巻東高等学校 校内ベストリーダー賞」の発表ならびに表彰式が行なわれた。
これは,読書推進校を目標として目指している本校の恒例となっている賞であり,昨年4月から今年1月末日までの10ヶ月間で,最も多くの資料を学習メディアセンターより借りた利用者上位10名を表彰し,その読書意欲と向上心を称えるものである。
今年度,最も多くのセンター資料を借りた生徒は中村遥さん(2年・湯本中出身)で, 142件の資料を借りていた。中村さんをはじめ,2年,3年と,連続してトップ10入りしている生徒が多く,多読者も限られて来ている感がする。
本校の学習メディアセンターは資料も抱負で,県内でも間違いなく3本の指に入る資料数を誇っている。さらに資料の内容もバラエティーに富んでいて,他からも羨まれているのである。宝の持ち腐れとならないよう,もっともっと多くの生徒が利用して,心豊かに情緒性を高めるとともに知識と知恵を豊富にして自らを鍛えて欲しいと切に願う。それによって集中力や自主性や持続力も磨かれるのであるから。
今回受賞した利用者は,校長先生から副賞の図書カードをもらってたいへんうれしそうにしていた。
なお,受賞者と貸出件数は以下の表の通りである。
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