今や我々の社会を席巻した携帯電話。公衆電話などは,どこを探しても見つけることが困難になってしまった。
急速に進展した情報化社会は,個人の世界を拡大した半面,個人を密室にも閉じ込めた。人間社会の利便性の背後には,常に大きなリスクが伴う。さらに,それを利用した犯罪を考える悪質な不道徳者が世の中にいることが残念である。
さて児童・生徒はそのような危険性に,日々さらされている。学校としては,生徒が安易に携帯電話等を利用しての非行や犯罪に巻き込まれないようにするため,同種の研修会を開催して注意を促したり研修したりしている。今回は主に生徒を対象として行なわれた。講師には花巻警察署生活安全課長の菊地一也氏をお願いして,身近で起こっている情報犯罪について詳しく講話していただいた。
菊地生活安全課長は,具体的事例を示されて講話されたが,どれも悲惨な結末に行き着く事例ばかり。そしてそれらは花巻市や北上市等々の我々の生活圏で,実際に起こっていることに驚かされる。また生徒が,携帯電話の使用用途を誤ることによっては,被害者になる恐れと加害者になる危険性があるということも学んだ。
今後,学んだことを深化・発展させ,生徒には常に利便性の功罪について学ぶとともに相手を思いやる気持ちと重い責任感を自覚して欲しい。 |