本校では,5月31日(月)から国際理解週間が実施されていたが,そのメイン行事として6月3日(木)の特別活動の時間,第1アリーナにおいて「国際交流にかかわる講演会」が開催された。
花巻市でエコロジー&フェアトレード(食・環境・国際協力)「おいものせなか」を営む新田史実子さんを招聘し,発展途上国の自立支援などを目的に適性価格で公平な貿易を行なうフェアトレードについて理解を深めた。
新田さんは「身近にできる国際協力,フェアトレード」と題して講演し,世界の児童労働や環境問題などの実情を紹介。貧困は先進国が作った仕組みの一つで,世界の貧困・環境破壊は私たちの身近な生活とつながっていると訴えた。
また,紹介された映像には,コットンの単一栽培の弊害として生産者の健康被害・環境汚染,ひいては借金苦での自殺という負の連鎖を断ち切るべく,オーガニックコットンの生産組合が昔ながらの無農薬栽培を推奨し,その結果,生産者が誇りを持って働き,暮らしている様子が映し出された。坂本龍一氏の「消費とは,投票と同じ」,宮澤賢治先生の「世界が全体,幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という言葉とともに,「想像力」の重要性も語られた。
最後に,新田さん自身がフェアトレードに関わるきっかけを話され,生徒には,直感を信じてワクワクした人生を歩んでいって欲しいという力強いエールいただいた。
今回の講演を通して,一人でも多くの人が新しい世界へ踏み出してくれるのではないかと期待する。
|