本校では,建学者の威徳を偲び校訓を顧みるとともに,その校訓が二宮金次郎尊徳先生の報徳精神と相通じるところから,毎年5月15日(火)の開校記念日には「花巻東高等学校 創立記念 二宮金次郎セミナー」を実施している。
それは,平成18年度の本校創立50周年を記念し,本校の一前身花巻商業専門学院第1回卒の南部家敷社主葛巻久八氏が,本校校門前にブロンズ製の二宮金次郎像を寄贈建立したことから始まっている。
そして,この「創立記念 二宮金次郎セミナー」には,毎年岩手県報徳会(佐々木満会長)の会員の方々や各地の二宮金次郎像建立顕彰会の方々,あるいは金次郎尊徳先生の信奉者の方々が参加され,生徒とともにセミナーを受講されるとともに二宮金次郎尊徳先生の小サミット等も開催されている。
もちろん金次郎像を寄贈なされた葛巻久八氏も参加なされたいところであろうが,体調を崩されておいでで,ご名代として令夫人紀子様が参加されている。
今年で7回目を数える「二宮金次郎セミナー」を終えた翌日,さっそく葛巻令夫人紀子様から,昨日のお礼とともに二宮金次郎像を補修させて欲しい旨の連絡をいただいた。学校としても,ブロンズ像が風雪に晒され,酸性雨の影響だろうか白っぽく変色していたことは話題にはなっていたが失態であった。令夫人がお帰りの際に金次郎像を観察され,そのことを久八氏に伝えられ,補修を決められたとのこと。そしてその補修には富山県高岡市と氷見から専門の業者が来て4日間位の泊り込みでの工事であるとのこと等々が伝えられた。何から何まで用意周到に準備をされていることに脱帽の感であり,ただただ甘えさせていただくこととなった。
補修工事は,天候にも左右されるものであったが,6月としては五月晴れの日が続き,6月3日(月)から5日(水)までの3日間で行なわれ,二宮金次郎像も元の輝きを取り戻した。
これからも日々,本校の校訓「感謝・報恩・奉仕・勤勉・進取」を生徒に語りかけ,「至誠・分度・推譲」の報徳思想とともに生徒の血となり肉となるためのシンボルとなることを期待したい。
南部家敷社主葛巻久八様,そして令夫人紀子様には,心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
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